「水と安全はただと思っている」と日本人の危機意識の無さを喝破したのはイザヤペンザサン(山本七平)である。
 イラクに派遣された自衛隊も、水の供給に力を入れている。中国の水も危機的状況にあるらしい。今年の正月和歌山に帰ったとき、車にカーナビが付いたこともあって、それに従い山道を走った。田辺あたりから古座川に抜ける道である。
 至るところに綺麗な小川が流れていた。わが故郷古座川も川の水は澄んでいるが、和歌山は山道に入ればどこでも水質豊かな川や谷がある。
 聞くところ将来における戦略物資は水とのことである。エネルギー問題は早晩解決するらしい。原子力もあるし、それに石油に代わるエネルギーが多様化しつつある。原子力が技術的に安心して使えるようになれば、それこそ産油国は元の砂漠と遊牧民の国に戻るのであろう。
 しかし他方において、人口は増加しているから食料も危機だと言われているが、例えば米などは天然自然栽培でなく、工場で作るようになれば、気候に関係なく何毛作でも可能であるとの話も聞く。多分それが本当なのだろう。
 どうやら水はそうではないらしい。もし水が危機的状況になれば日本は水が豊富なのであるから、それを売れば日本の豊かさは将来に渡って豊かである。と考えるのは皮相的な見方である。
 水が世界的に不足になってきたとき、世界はどう動くのだろう。例えばアメリカである。
アメリカは自国の利益とあれば何でもする国である。秘密兵器を隠していると言い掛かりを付けて、水欲しさに日本を攻撃してくることだってあるだろう。
 現にイラクがそうである。しかし日本がアメリカ以上の戦略国家に成長すれば、水を武器に世界を牛耳ることだって可能だろう。日本人は賢くあれねばならない。