不況脱出大作戦~22経営の適正規模

経営規模がどの程度であればいいのか、という問題は悩ましいものです。またその規模をどのように考えればいいのでしょうか。経営規模を考える上での柱は何と言っても事業の内容、ということになろうかと思います。
その事業が社会から、どの程度の評価を得て、成長が望めるのか、ということが前提にあって、そのためにどの程度の設備が必要なのか、財務や金融はどうすべきかなど、検討すべき課題は多岐に渡ります。ところが人的な要素を正しく考慮するということは意外と抜けているものです。
抜けているというのは、従業員は数を集めればいい、と考えている社長がかなりいらっしゃる。そこで安易に派遣を頼んだりパートを雇用したり、ということで、人数さえ集めれば、まあいい、ということになってしまう。
ところがうまく行きません。人が正しく育っていない会社というのは、物を作ればクレームが多く発生します。また取引先に対する応接が悪いなど、せっかくいい商材や商機を持ちながら、取引先に逃げられてしまうものです。
そこで企業規模の拡大を考える場合、一番先に検討しなければならないのは、人が育っているかどうかでなければなりません。
TKCの経営指標を見ていまして、いつも感じるのは、業種業態を問わず、まあ大体が社員規模20名程度で止まっている会社が多いように思います。なぜ20名程度で止まるのか、ということですが、しっかりした管理職が育っていないのです。
従業員が20名であっても、現場の指揮命令を下せる社員が最低1人はいります。ところが、社長一人で、営業から製造工程、納品に至るまで仕切っているケースが多いのです。そうすると20名が企業規模の限界ということになります。つまり1人で経営ができる規模はせいぜい20名ということです。
別の言い方をすれば経営者1人で把握できる、いわゆる目の届く範囲の規模が従業員20名、ということであって、それであれば経営をしていく上で安心安全ということかも知れません。いい商機、商材があって規模を拡張しょうとするときには、まず人材面を検討しなければなりません。人材がいないのに規模を拡張すれば、成功は覚束ないのです。