不況脱出大作戦 ~21経営計画は練り込め

企業理念はその企業の目標です。それはすなわち進むべき方向ということです。先にも書いたことですが、理念には企業の(1)社会性、(2)扱う商材の付加価値への言及、(3)社員の幸福を謳う必要があります。企業理念というのは、極まりのないもので、またそのように設計をしなければならないのです。
では経営計画は何かというとですが、その経営理念を達成するための行動計画ということになります。経営理念はその企業が存続する上での永久の課題ですが、経営計画はその時々で達成し終了しなければならないものです。
変な例えですが、その人にとって神様になることが目標(理念)なら、滝に打たれ修業することが計画ということになります。その意味で経営計画というのは、期限を決めて具体的な行動を伴うものでなければなりません。
中小企業金融円滑化法は来年の3月で切れますが、今この適用を受けている企業に対して金融機関は「実抜計画」の提出を求めてきます。この「実抜計画」というのは、「実現可能性の高い抜本的な経営再建計画」という意味です。金融円滑化法の適用を受けている企業というのは、死線を彷徨う状態にあるのですから、経営計画は当然、具体的で必ず達成しなければならないものでなければならないのです。
ところがこの「実抜計画」という言葉が出てきた背景を考えますと、再建途上にある企業においても、あやふやな経営計画しか作成していないことを如実に物語っています。つまりその企業において経営計画は、業績がそれなりに良かったときでも、作った経験はなく、資金繰りが苦しくなり、銀行からせっつかれて融資の返済を先延ばしするための小道具として、止むを得ず作ったものでしかないのです。
経営者の甘い見通しにもかかわらず、これまで経営状態に過不足がなかったのは、タマタマ運がよかっただけなのです。そのような企業に経営計画が作れるわけがありません。
このようなケースで、更に劣悪なのはコンサルタントに経営計画の作成全てを任してしまうことです。これは社長の経営からの逃避でしかありません。悪い癖を修復するのは大変なことです。経営計画は経営者自信が、具体的な行動基準を設定し、そのメルクマールを目標数値に置き練りこまなければなりません。