リースが得か買取が得か
設備投資の前提
購入価額1,300万円
リースの場合は(月額19万円なら84ケ月で)総額1、596万円とした場合
2検討要素
(1)支払い総額からみるなら
買ったほうが得。ただ設備資金1,300 万円を借入に頼るなら、金利が付きます。リ ースにする場合には、金利の状況や返済期限 も考慮しなければなりません。
(2)借入金の枠との接点
銀行とお付き合いをしていく上では、借入 の枠の余裕を常に持つ必要があります。この 視点からはリースの方に利点がありそうです。
(3)税法上の恩典から
購入の場合でもリース(所有権移転外リース取引に限る)の場合でも税額控除として取得費の7%の控除ができます。
また特別償却として取得費の30%が購入年度で特別に償却することもできます。ただ税額控除と特別償却は選択制となっていますから、両方を利用することはできません。
早期に費用化(償却)を実施するという点からは、償却が優れています。つまり特別償却+普通償却で購入年度においてほぼ50%以上の費用化が可能です。
買取をして税額控除(7%)を選択した場合、取得費の7%相当額を償却に置き換えますと、次のようになります。
1、300万円×7%=91万円円(税金で得する分)
910,000円/30%(法人税率+地方税率)≒300万円
すなわち、税額控除を受けた場合は最終的には(1、300万円+300万円))=1、600万円の設備を償却したのと同じ効果を持つことになります。この場合初年度では50%以上の償却は出来ませんが、最終的には1,600万円の償却をしたのと同じ効果を持つことになるということです。
(4)会社の状況を検討
税法上の繰越欠損金が仮りに5、000万円あったとします。税額控除(7%)は税額が算出されての話ですから、今期においてはこの欠損金を超える利益が出ない限り税額控除を受けることは出来ません。
なお税額控除は2年間の猶予がありますので、仮に今年(現在進行年度)で受けられなくても、来期では受けられる可能性は出て参ります。