リセッション

経済が大変なことになってきている。これから暫く(2009年3月頃までか)は驚天動地のことが起るのだろう。そのことは覚悟しておこう。しかし今回のリセッションは長期的に観た場合、日本に良い流れを創るのではないか。
 その大きな理由はこれでアメリカの頸木(くびき)から逃れられると思うからである。いや、これを機会にその頸木を断ち切らねばならないということだ。
 経済の流れを全て市場に任すというような考えは、間違い。
人間がその風土のなかで社会を創り、その社会に相応しい習慣や法律を導入したのは、その社会を構成する人間の最大公約数的な幸福を実現するためで、市場経済主義という言葉に要約されるような社会では、そうした意味での人間の幸福は構築されない。 
 アメリカの経済の破綻を、日本の社会を変える契機にしなければならない。
それは、何もアメリカという国との付き合いを止めるということを意味するものではない。片務的な日米安保条約に代表されるような、歪な関係を正すということだ。
 まあ以上のようなことは、市井人として思うだけであって、私にはどうすることもできない話である。
以上のようなことはさて置き、投機のハナシをする。これは勿論私はこう思うということであって、皆様にお勧めしているわけではない。
 株式が下がりだしている、これを危機と捉えるか、チャンスと捉えるかということだ。私にはとてつもないチャンスが到来しているように見える。これから株を買う人は大きな儲けを得るに違いない。しかしこれまでにたっぷり仕込んでいる人にはお気の毒というしかない。私もその気の毒な一人であると言っておこう。ではどこで買うかということなのだが、相場の動きを見て一番の底で買うというのは、無理である。どこが底か判らない。
 買いにおける一つの目安として、配当に注目してはどうかと思う。すなわち配当利回りを一つの基準として、それが6%を超えたら、そこで買いを入れるというような基準を設けてはどうかということである。
株式投資であるから、元より利回りが保証されているわけではない。取りあえず投資を考えている対象株式の最近の配当を参考にする。6%というと、定期預金が1%未満の利回りであるから、相当に高い。
この1年から2年の間で証券会社や銀行に勧められるまま、海外の投資ファンドを買った人は、かなりの損失を抱えたと思う。今現在おそらく気が気ではないはずだ。しかし証券会社や銀行は責任を取ってくれるわけではない。担当者が変わってハイお終いとなる。勧めた担当者も、組織命令で売っているのだから、責任を感じているわけではない。
投機は自らの判断でしなければならない。日経平均は8,000円近くになった。さて来週はどのような変化にでくわすのだろう。楽しみである。

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