心華寺曼荼羅(19.8.27)

8月25、26日京都は心華寺で開催された研修に参加しました。研修の中味には触れませんが、26日朝の座禅のあと、参加メンバーは3班に分かれて作務をすることになりました。私は2班に配属され、2班には便所と食堂の掃除があてがわれました。
 便所は相当の年月が経過した造りで、正確な数字は覚えていませんが西側には大の部屋が5室ほど、小の便器は6つぐらいが並んでいました。その東窓側にはタイル造りの流しがあって20名ぐらいなら並んで洗顔できるようになっています。
 2班の数名はその便所に向かい、入口にある古びたロッカーを開けました。チビた箒が3本程度と、雑巾10枚ぐらいがいっていました。箒はとても使い物になりません、それほどチビていました。
 しかし雑巾は使えます。その雑巾に流しで水を含ませ、先ずは小の便器に向かいました。便器を雑巾で磨くのは初めての体験でした。当然のごとく汚れています。黄色いおしっこのシミや、お珍珍から泣き分かれたであろう毛が付いています。
興味がありました。私に便器掃除ができるかどうか、雑巾で便器に向った時、躊躇するのではないかと日頃から思っていたからです。その思いは杞憂でした。私の手は何のためらいもなく便器に伸び、外側も内側も拭くことができました。後は雑巾を洗って元のロッカーに返すだけですが、それを手で直接洗うことにもためらいはありませんでした。
 まあこれだけの話なら、面白くもなんともありません。問題は食堂の掃除です。実は便所掃除に先んじて、食堂を拭くのにどの雑巾を使うかが問題となりました。先ほども少し触れましたが、便所のロッカーには3段ほどに別れて10枚ぐらいの雑巾が入っていました。上の2段の雑巾は比較的綺麗でした。
 私はこの研修参加は今回が初めてでしたから、先輩格のAさん尋ねたところ、その上側の雑巾がよかろうということになったのでした。
 食堂を拭きに行ったのは数名だと思います、私は行っておりません。現場を見ていませんので本当のことは分りませんが、その数名は間違いなく便所の雑巾で食堂掃除をしたことと思います。
 朝の食事は掃除の後です。食堂は何事も無かったかのように、昨夜と変わりませんでした。お寺らしく簡素な食べ物の入った器が整然と並んでいます。副住職の先導に従い般若心経と食事に感謝する偈を唱えた後、食事に入ります。昨日から私は舌に口内炎ができていてそれが歯にあたり、食事は相当に辛いものがありました。
 便器の拭き掃除には抵抗がありませんでした。しかし便所用の雑巾で拭き掃除がされたかも知れない食堂の卓に配膳された食事には抵抗がありました。それは口内炎と合わせて二重の苦痛でした。
 あとでこっそりと副住職に尋ねました。「食堂の拭き掃除を便所の雑巾でかけたのですが、それでよろしかったでしょうか?」。副住職の返事はこうでした「ええ?ああ、その雑巾なら風呂場の横にあります。ちゃんと説明しないで済みませんでしたね」。副住職は持ち前の明るさで、なんの屈託もなくそう答えました。
M&Uスクール参加の皆様、ホントウニスミマセンデシタ。今や食堂で使われた雑巾が便所のものでなかったことを祈るのみです。