ジェイコム問題
みずほ証券がとても面白いことをやってくれた。といっても関係当事者は本当にお気の毒としか言いようがない。
61万円以上で1株売ると指示すべきところを、61万株を1円で売ると取引システムに入力してしまったらしい。
反対売買で急場を凌いだが、成立したのは50万株強、1,000株は野村證券に流れ、4,522株はモルガン・スタンレー証券に流れたとのことである。
残りの9万5千株弱は一般投資家が買ったらしい。
みずほ証券のこの反対売買による損失は300億円との報道がなされた。
しかし、値幅制限の下限である57万円で売り、値幅制限の上限である77万円で50万株を買い戻したとすれば、(770,000 -570,000)×500,000株=
100,000,000,000円の損失となる。
同社の発行済株式総数のうち創業者一族が持っている株式は74%相当額の10,840株とのことであるから市場に解放した株式は10,840÷74% - 10,840株=3、800株程度なのだろうか。
3,800株の流通しかないのに、空売りで100,000株もの同社株式が投資家の手に渡ったのである。みずほ証券と東証のこれからの対応が見物である。
しかしジェイコム社はトクをしたなあ。なんせ1円も使わずに全国宣伝ができた。
しかもこれから暫くはこの状態が続くのである。ツクとはこういうことをいうのであろう。