プロとアマ

このコラムも結構読んで下さっているようである。ほとんど寝言に等しいような私の文書をお読み頂き本当にありがとうございます。感謝申し上げます。

 私が月に一度訪問させて頂くことになっている会社がある。大体3~4時間程度おじゃましているのであるが、そのいつも通される部屋に2枚の風景画が掛けてある。
 最初はそのうちの1枚の絵に惹かれていた。その絵というのは池を中心として周りを木立が囲み、木漏れ日が水面を照らし出していて、木立の輪郭とその緑があざやかに描かれている。
 しかし、何回か観るうちにもう1枚の絵の方が、印象深くなってきた。それはやはり風景画であるが他の1枚の絵より号数も若干小さく、秋の山を描いたものである。
 だんだん判ってきたのは池を中心に描いたのはただ絵が好きな素人さんのものであり、秋の山を描いたのは専門家の手によるものであるらしいということだ。
 この絵を描いたプロ画家の名前は知らないが、絵で飯を食う、あるいは描いた絵が売れるということは大変な努力と研鑽が要るに違いあるまい。それはただ天賦の才能だけではないはずである。
 昨年、平山画伯の平山郁夫美術館を訪れる機会があった。そこで陳列されている画伯の作品の中に幼少よりのものが何点かあった。やはり子供の頃から素描やデッサンをおやりになっていたのである。
 平山画伯の絵を鑑賞していて、人の営々とした努力の凄さというものがわかったように思えた。プロの画家というのは1枚の絵に人生を結晶して感激を人に与えるのである。
 人は自らの仕事においては、すべからくプロに徹すべきである。それによって周りの人々に感激・感動を与えられたら、その人は人生においてもやはりプロの称号を得られるであろう。