39業績管理
日本を代表する大手電機メーカー2社が、塗炭の苦しみに喘いでいます。
世界に名が聞こえるのはいいことのように見えますが、孫子は「故に善く戦うものの勝つや、知名なく、勇巧無し」と言っています。
本当にいい企業というのは、まとまりが良く鎮まった状況にあるものです。また大手上場企業の弱みのもう一つは、海外株主も多くいるため、投資価値のみが期待され、経営の目的もそこに置かれます。
つまり経営の内実を十分に検討することができないのです。
ところで、私の想像ですが、来年(平成25年度)は経営環境が大きく変わる年になるであろうと考えています。
どう変わるのかというと、ここ20年来、日本を襲った市場経済主義、グローバル化は一応の終息を見て、地域経済をどうするのかが問われてきます。
謂わば新しい帝国主義時代が来るであろうということです。アメリカが台頭しつつある中国に対して、警戒感を高めており、ミャンマーを始め東南アジアの諸国を取り込もうとしていますし、島嶼問題においては、韓国や中国が、平和友好裡に付き合えないことをはっきりとしました。
日本は戦前において中国を侵略し、韓国を植民地化したとんでもない国だ、というのが中国や韓国の主張です。
マスコミもそのように宣伝してきました。今それが嘘であったことが、ようやく分かりつつあります。
この軋轢を通じて、戦前の歴史の本質が赤日の元に晒されました。まさしく「歴史は繰り返す」のです。戦前においても、日本は中国や韓国には苦しめられました。
中国はやがて魯迅のいう「阿Q」の国に戻り、韓国もまた昔の貧しい半島国家に後退するのではないでしょうか。
「歴史は繰り返す」と言いましても、まったく同じように繰り返されるのではありません。中国、あるいは韓国において国内のすべて駄目になるということでもないでしょう。
それは日本も同じで、通貨の発行権は国が持ったままで、道州制を入れるようなことになれば、その道州ごとで税収の格差問題が生じますから、地域差は大きく出てくるかも知れません。
私が予測する日本のこれからは、以上のようなもので、新しい帝国主義の下、日本の製造業は回復するであろうということです。次回から企業の業績管理はどうあるべきかを見て参ります。