25~カタチを作ることを考えよう
平等には、無差別平等と差別平等の二つの考えがあります。無差別平等というのは、全て均分、一切の不均衡を認めない、ということであり、差別平等というのは、この世の不条理、性差、性質などの個人差を認めた上で平等ということです。
お金持ちの家に生まれるか、貧乏人の家に生まれるかで、この世の快適性は天と地ほどの差があります。
容貌においても然りですが、こうした差別というのは、抗いようがありません。ところが、それではいけない、これを無くそう、という一群の人たちがいる。
まあ云ってみれば、男女共同参画社会を、実現できると思っている人達というのがそれです。面白いですね。
人それぞれに性質や性差があるのですから、そうした差別の一切を認めた上で、差別は差別のままに、一切を肯定することこそが、本当の平等思想です。会社のカタチは、このような平等思想に立脚しなければならないのです。
カタチを作る、というのは、そうした人の能力や性質の差異を認めた上で、その方向性を等しくし、一線に並べることなのです。
それはオーケストラの指揮者がフルートもヴァイオリンもピアノも、各パーツの演奏者を一つにまとめることにも似ています。
つまり異質のものを一線に揃えて、一体化することが、経営の有り方であり、これがカタチを作るということです。
営業に強い人間だけでも強い組織はできませんし、製造に強いだけでも、いい会社にはなれないのです。
また同質の者を集めて、金太郎飴のような組織は、一昔前は良かったかも知れませんが、これからの社会には向きません。言い換えれば、人の性質や特徴を活かして、それぞれのミッションを重層的に構築し、一線に揃える、つまり調和を保つことを考える必要があるのです。
その個々個人の能力というのは、会社を離れても評価されうるような普遍性がなければ駄目なのです。
社員はそのように教育し、鍛えねばなりません。
停年退職をした後は、キツチンドリンカーになったり、あるいはTVのリモコンを離せなくなったり、というような人というのは、組織の中においても、使い物にはならないが一般です。
あなたの会社の社員さんは、どうですか。